ちゃぶ台返し(案)・後編(北陸新幹線2023考・陸)

京阪奈学術研究都市と繋ごう!

 滋賀県の話はここまでにして、滋賀県を通り抜け次に京都府に入る。まぁ京都府と言ってもほぼ奈良県に近い位置だ。このルート選定の肝は従来計画している松井山手駅付近を接続できることにある。当然松井山手駅付近を通り新大阪へ行く算段だ。

 しかしもし叶うならば計画変更して精華町付近(祝園・新祝園駅付近)を通ることで京阪奈学術研究都市を経由できるようにしてみたらどうだろうか?その辺りであれば奈良県も悪い話じゃない気がする。奈良県はYESとは言わないだろうが一部奈良県にも建設負担してみてはどうかとは思う・・・いややっぱそこは首を縦に振らんな、きっと。

 ともかく精華町付近を推す理由の一つとして京都府が以前(平成28年11月30日)に北陸新幹線整備検討会で発表した「北陸新幹線敦賀・大阪間の整備について」より京阪奈学術研究都市を経由して近畿の中枢を担うことが重要と説いていた。個人的にはこの考えが重要だと認識している。松井山手や京田辺市中心部を経由するよりも精華町付近がきっと効果的である。ただ小浜や舞鶴と学研都市とつなぐことは個人的に困難と考えている。地理的問題が理由だがそれは前回までに話した通りである。京都府はどちらかしか選べないところにジレンマを感じそうである。

 その後新大阪駅を終点とする。

 以上が北陸新幹線の代替ルート提起である。ただしここでは費用便益比(b/c)は考えていない。建設費がどうなるかわからないが極力大深度地下方式を避けた形を取っているので約20km建設距離が長くなったとしてもさほど変わらないと予想しているが・・・果たしていかに。

 ただこれはあくまで個人的意見だが、昨今の整備新幹線は費用便益比(b/c)を考えすぎである。確かに赤字垂れ流しの困ったものだが大阪と北陸3県・及び上越妙高〜長岡が開通したら新潟までも関西圏とつながりを深めることができる。ニーズだけが存在意義なら費用便益比(b/c)は強い指標だが、国土軸の観点上、またシーズを引き起こす・引き起こせるのなら費用便益比(b/c)は2の次と考えているのだが・・・まぁ民間企業が運営するのでそういうわけにもいかないか。。。

 なお建設するデメリットも言っておく。挙げるなら先程言った京都ルート比約20km(試算19km)の建設路線増と精華町付近から大深度地下方式が必要になるかもしれない件とやはり経済波及効果なのだが・・・北陸地方から奈良県に行きやすくなったともいえるのでそれはそれで面白いし奈良県にとってはチャンスである。五畿七道の五畿とは、大和・山城・摂津・河内・和泉の畿内五国のことを指すのだから。従って大阪や京都だけでなく奈良も五畿なのだ。

(この項の終わり)

1

2

関連記事

コメントは利用できません。

ページ上部へ戻る