暫定的?な筆者案を示す(北陸新幹線2023考・参)

五畿七道という思想哲学は必要

 過去2回において京都市と南丹市の本音、京都府の苦悩を記してきたが、ここで北陸の民及び日本海国土軸的には現状案でいいのか改善案を提示したらいいのかをスピード感をもって対処を迫っても良いのではないかと思う。

 あくまで個人意見で事情により図示出来なくて申し訳ないが、以前個人的妄想で京都駅経由私案として提示しようと思っていた案として、南丹市京北地区にルートを移しそこに駅を設置しても良いという考えでいた。そこだと両者で利害関係が存在することになることに加え、いざとなったら山陰新幹線の分岐駅として使えそうだったからである。それでも美山地区をかすめて走ることになるので、地域の自然破壊のことを言われるとなんともいえない。

 かといって北陸新幹線は少なくとも京都市や南丹市美山地区の人たちにとっては要らない新幹線であることも一つの側面。とにかく地元受益を受けにくいのだ。

 とりあえずの敦賀延伸によってサンダーバードは残るので引き続き京都や大阪に運行できるだろう。幸か不幸かはわからないが現在の運行体系は維持されるのである。従って北陸新幹線はここでジエンドを迎える公算が大きくなった。

 まぁ私も着実に死へと向かっているので後世の新幹線などどうでもいいと思っている面も正直ある。philosophy(哲学)的な物として北陸新幹線を欲していることがあるが、何も哲学を語っても手段は新幹線でなくても良いからである。大切なのは現在の東京中心である近世の五街道由来の交通システムだけではない、京阪中心である中世の五畿七道由来の交通システムも日本の国土軸的には必要なのである。その一つとして北陸新幹線は重要な路線なのである。これが出来るかできないかで日本のまたは太平洋側の人たちの日本海側へのバックアップ機能を本気で考えているか否かが分かるというもの。

結局のところ亀岡ルートがいいように思う

 ならば、地理的都合上南丹市は通過しなきゃならないとはいえ、せめて南丹市美山町知井地区を通らない方法を探るべきである。妄想案では南丹市京北地区に駅をと言ったが、ここを通ると美山地区を掠(かす)めることになるのでうまくない。ならばいっそ国道162号沿いにルートを変更して静原地区を経由し駅を設置したらどうだろう?(下記の画像では静原地区に設置したとする。あくまで仮選定の話としたい。)

 ただしここを通ると京都市を経由できなくなってしまうが、京都市は北陸新幹線を必要と感じていないから亀岡市を経由すれば良いだけの話。亀岡から山陰線(嵯峨野線)で京都に行きましょうと言う話。つまり1973年に国が定めたルートにある程度戻すのである。

 ただ1973年の時と違い現在の山陰線(嵯峨野線)は複線化・電車化などのよりスピードアップをして来ているし、亀岡駅まえには京都サンガスタジアムもできて来ており新幹線駅を設置しても問題のない状態になったといえると思う。鉄道事情や駅前事情が変わったのだ。京都駅にこだわる必要など無いのである。

 さて話はここからで、ここから松井山手経由となるのが京都府の思惑になるだろうが、回り道になるので高槻から直接新大阪に向かったほうがいいと思われる。つまり亀岡より先も国が定めたルートに戻すのである。
 そもそも松井山手は京阪奈学研都市と離れている。京都駅接続ありきの松井山手経由であって、本命の学研都市に行かなければ京都府の思惑とは違ったものになる。ならば学研都市経由を諦めるしか方法はないように思われる。

 ただ京都府がこの条件を受け入れかつどうしても松井山手経由を誇示するようなら、そこはしょうがないのではないだろうか?最終的には受け入れざるをえないと思う。
 結局のところ地理的地形的な壁が京都府には存在している。今思うと京都府にとっては小浜を通る時点でルート策定ゲームは無理ゲームだったのかもしれない。

 私案結論として1973年に国が定めた亀岡ルートに戻すことがこれが私の考える現在有効的なルートと考えている。どちらにしろ各地で反対運動かもしれない。ならば結局現行の京都駅経由ルートの決着で最終的に落ち着きそうな気もするのだが・・・。

(次回に続く)

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